wiiリモコンを用いた加速度測定
2015/10/24
課題研究にて、地震の揺れを研究した生徒がいた事がはじまり。
ゆれの激しさをgal(ガリレオに由来するらしい。=cm/s2)という加速度の単位であらわす事を調べた彼らが、実際に実験をするにあたり、どうやって加速度を測定すれば良いか、と相談に来た。
加速度センサー=高いという固定観念があった自分は、とりあえず、水を張った水槽の水面の傾きを撮影する方法を指導したが、その後個人的に調べる中で、wiiリモコンを加速度計に使う試みがなされていることを知る。
※この、かたちのココロというサイトがそのはしりであると思われます
ttp://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/wii_b146.html
公開されているWiiAccというソフトの出来は非常にすばらしい。又他のコンテンツも興味深いサイトです。
wiiリモコンは3800円と比較的安価であり、かつbluetoothを装備していることからワイヤレス使用が可能であること、あの任天堂が作ったということでとにかく頑丈(であろう)ということで、利用しやすいツール。
従来の記録タイマーを用いる方法では計測が困難であった振り子や円運動に応用できるのではないかと、ちょっと教材研究してみました。
とりあえず、何でもいいので加速度を画面に出せるソフトを作ろうと思い、作ってみたのがこちらのソフト。
(※2008/12/03 追記 ダウンロードして試用されたor試用される方は是非ともコメント欄に何か一言と、どんな事に使ったか、使ってみてどうか…といったこと、書いて頂けると、アイディアと意見の交換が出来て非常に嬉しいです。)
ポイントは、
※加速度をリアルタイムで数値として出せるようにした。また、演示実験を想定して、測定値にマスクをかけられるようにした。
※バックグラウンド?の重力加速度を(一応)キャンセルした値を出せるようにした。
※加速度を視覚的にあらわせるようにした。(本当は矢印にしたいのですが…。)
将来的にはグラフの表示とデータの書き出しに対応…のよてい。(暇なら、ですが。)
開発はVB6.0で行いました。作成にあたり
※http://onakasuita.org/wii/
のVBソースを活用させていただきました。感謝いたします。
※J研のMasaさんに、一仕事していただきました。いつも感謝しています。
※VB6.0については、触るの初めてに近かったので、こちらで生徒さながらに勉強
①bluetoothアダプタ(1480円位で買える。)をPCに装着し、Wiiリモコンの1ボタンと2ボタンを同時押し。付属のツールで「接続」する。
②exeを起動して、しばらく待つ で、加速度計として使えます。一応。
一応です。というのは、実際に使ってみたところ、
①+4G~-4G=8G 約80m/s2を256に区切るので、分解能がだいたい0.3m/s2といまいち。
②線形性が微妙。
③タイムラグが気になる。
というわけで、必然的に用途が限られてきます。
授業では、等速円運動演示台にのせてくるくる回し、
(1)角速度、半径と加速度の大きさの関係
(2)運動方向と加速度の向き を生徒に説明しました。反応はぼちぼち。
(※2008/12/03 追記 おそらく、現状でも等速円運動演示台があれば、加速度は角速度の2乗に比例し、半径に比例することの演示くらいはできると思います。)
実験風景
新採の課題研究の一部にこのネタをねじ込めました。めでたしめでたし。
(※2008/12/03 追記 今年一年、物理授業への視聴覚教材の導入に取り組みましたが、この演示が一番人気でした。今後、線形性チェックとソフトの改良と、もういくつか指導例考案できないかな…とおもっとります。)
(2009/3/13 追記) 若干の改良版の顛末とダウンロードをこちらからどうぞ