別棟備忘録4

*

学習のしおり物理_共通テストに関する追記

読み取ってくれてありがとう。その探究心を持っているだけで、物理を学ぶ素養があると思います。

長いので目次
1【序】
2【大学入学共通テストの客観的な情報】
3【ひかけが考える、共通テストのポイント】
4【ひかけが考える、大袈裟にいうと時代の変化】

1【序】学習のしおりは、一体何のためにあるのか。
学習のしおりは、富山高校の3年生が、その科目の学び方が分からずに悩んだときや、「なぜ学ぶのか」をそもそも根本的に思い悩んだときに、「なるほどそういう考え方もあるねー」と気づきやヒントを得るためにある。…と思う。

胸躍らせつつしおりの教科の部分をを開いてみると、なんと。大学入学共通テストの分析が記されているではないか。(これだと、「受験のために学ぶ」ことを全面的に肯定しているようなものではないか!細川先生が見たら激怒する!! など「違和感」を感じた人もいると思う。この件についてはちょっとだけ後述。)

(ただ、そうは言っても、)物理について、共通テストの分析を期待した人、そしてポエムの最後のQRコードに、それについての情報があるんじゃないかと思ってここに着た人もいるだろうから、とりあえず情報をまとめておきます。

2【大学入学共通テストの客観的な情報】
東進のページから抜粋

あるいは、読売のページから抜粋


要するに、まんべんなく出題され、60点程度が全国平均点となるように作られている。

直接問題を眺めてみたいひとはこちらから。
2021 大学入学共通テスト  物理問題
2020 大学入試センター試験 物理問題
2019 大学入試センター試験 物理問題

例:2021 共通テスト本試


桐井先生クラスのConcepTESTみたいですね。答えられますか?
電磁気と熱はまだ授業で扱っていませんが、力学と、波動は読むと内容が掴めるはず。

3【ひかけが考える、共通テストのポイント】
「大問の選択が無くなった!」とか、「数学みたいに計算結果の数値をマークする問題が出た!」とかとか騒がれているが、そんなことは本質ではないと思う。
どちらかというと、次のような問のウエイトが高まっているのがポイントだと思います。
○運動量、エネルギーなどに関する、〇〇は増えるか、減るかという問(「定性的な問」といいます。計算して増加量を求めるより難しく感じることも。)
○正解の数が、いくつあるかわからない問
○問題を解くのに、必要のない情報が含まれている問
○直線の関係にならない(かつ、教科書に載っていない)グラフを題材とした問

4【ひかけが考える、大袈裟にいうと時代の変化】
ひかけが2021共通テストを眺めて時代が変わったなぁと感じたこと

①力学的エネルギー保存則を用いて計算することが大事だった時代から、どのようなときに力学的エネルギーが保存するのかを説明することが大事な時代に。

②「なんとなく解ける、たくさんの問題」を積み上げることではなく、「わずかな問題でも、いくつものやり方で考えられる(どの方法で考えても辻褄が合っている)」ことが価値をもつ時代に。

③山頂に到達できる1つの道を知っていることに価値があった時代から、到達できないいくつもの道と、なぜその道ではたどり着けないのかを説明できることが価値を持つ時代に。

④先生の説明を知ることが大事な時代から、自分の疑問を言葉にすること、そして、友達の疑問に答えることが大事な時代に。

といったところだろうか。無理やり解釈するとすれば、大学入学共通テストは「この国の将来を担う受験生にどのような力を求めるか」=学校教育においてどのような力の伸長・定着を促すかを、アタマのいい人たちが考え抜いて作っている。だから、それで得点できること=即ち=将来において必要な力の高まり、ということになっているのだろう。

そういう意味で、①から④のような考え方、学び方が、これからの時代に必要だということなんだろうと思います。

最後まで読んでくれてありがとう。グッドラック。

 

 

 

 

公開日:
最終更新日:2021/04/09