別棟備忘録4

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「情報Ⅰ」のコンピュータの構成の指導

   

今年(2023)から情報Ⅰの指導に関わることになり、教科書は実教出版のPython(703)を使用しているのですが、単元として「論理回路」(12.演算の仕組み)と、「コンピュータの構成」(15.コンピュータの構成と動作)について、ちょっと楽しく本質に迫れないかを考えた備忘録。



「論理回路」
について

実は若者たち(生徒)は回路のどこが0や1になるかを考えるのは(大人より)得意。
とすると、どちらかというとさらっと、
(1)回路のORやANDとベン図を結び付けて説明(後で思い出せるように)
(2)半加算回路、全加算回路について、回路から真理値表を作成する活動を通して、何に使う回路かを考える
のがいいと思い、その流れでワークシート( 12演算の仕組み.pdf)を作成。

授業の最後に遊ぶために、全加算回路で足し算をして遊ぶ.xlsmを作ってみました。
つまり、加算器をエクセルで再現してみた。ダウンロードして動かしてみてください。




「コンピュータの構成」
について

教科書記述はレジスタやカウンタの話に及んでいるのですが、なかなレベルが高く、説明一辺倒になりがち。
それを打破するために
①先述の「加算器」を演算装置としてCPUに組み込んだ…という流れで授業を展開し…
②8ビットコンピュータシミュレータで遊ぶことで、CPUとメモリの仕組みが直感的に分かるのではないか
と考えて、8ビットコンピュータシミュレータ.xlsmを作ってみました。(これを方々とシェアしたく、3年ぶりに新規投稿しています。)

元ネタはこのページの方http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/logic/virtual_com.htmlなのですが、JAVAアプレットで作られていたようなので、必要な機能を絞ってExcelで再現してみたということです。
ワークシートを添付しておきます。
15.コンピュータの構成と動作.pdf

最後に個人的意見
理科-物理、生物、化学、地学に比べて、情報は「教材」が少ない。というか、ない。
例えば、生物の人体模型のように、本物ではないんだけど、本物のように動いて、その本質が理解できるようなハードディスクとかあればいいなあとか、ハブやルーターがあればなぁとか。日々感じつつ。
市販の動作品はすでに「どれだけ使っても本質がみえてこない」ものばかり、で、そんなものばかりがカタログに載っている状況。なんとかならんかな…。

 - 高等学校「情報」